家族が亡くなったらやること 手続き内容まとめ

葬儀イメージ

父親、母親、祖父母・・・・・・家族が亡くなると、やらなくてはならない手続きが山のように出てきます。

大きな悲しみに襲われ、挫けそうになる中で行わなければならないのは本当につらいですよね。

葬儀の準備もしなければいけないわけですが、悲しみにうちひしがれてしまい、呆然としてしまうこともあるかもしれません。

そこで、慌ただしい中でもパニックにならないよう、葬儀前までに行うべきことをできるだけわかりやすくまとめてみました。

あなたの負担が少しでも減るよう、参考にしていただけたら幸いです。

手を握る

これは手続きではありませんが、後になって後悔することがないよう、はじめに記載させていただきますね。

まずは、亡くなった親や家族の手を握り、その温もりを確かめてみてください。

体温を感じられるその手を握ることができるのは、今この瞬間が最後になります。
時間が経過し、少しずつその温もりが失われていく様子を実感することで、心の準備も少しずつできてくるのではないかと思います。

目の前の現実が受け入れられず、その場を離れてしまうというケースは多いかもしれません。ただ、大切な故人と一緒にいられる時間は、もうわずかしか残されていません。

二度とやって来ないこの時間を大切にするようにしてくださいね。

末期の水

臨終が告げられたら、近親者による末期(まつご)の水を行います。

末期の水は、亡くなった者の蘇生を願い、またあの世でも喉が渇かないようにという願いを込めた風習です。

昔ながらのやり方としては、脱脂綿をガーゼでくるみ、そこにわりばしの先端を差し入れ、白糸でしばります。それを水に浸して、故人の唇を湿らせていきます。これは血縁の濃い順に行います。

病院では、看護師が脱脂綿を用意してくれることが多いです。

その他、アルコールで故人の体を清める清拭や、耳、花、口などに脱脂綿を詰めるエンゼルケアを行いますが、これらは看護師が行ってくれます。
時間にして20〜30分くらいです。

なお、爪を切ったり、薄化粧を施したりする死化粧については、病院では行ってくれないこともあります。その場合は、遺族で行うか、葬儀社にお願いをする形になります。

死亡診断書の受け取りと死亡届の提出

診断書イメージ

病院や自宅で亡くなると、臨終に立ち会った医師から死亡診断書を渡されます。念のため、内容に間違いがないか確認しましょう。
病院によって異なりますが、料金は1通5,000円〜10,000円くらいです。

病気ではなく不慮の事故などで亡くなった場合は、死亡診断書が死体検案書になります。(両者は同じ用紙です)

死亡診断書と死亡届は1枚の用紙(A3サイズ)に一緒になっていて、左側が死亡届、右側が死亡診断書です。
死亡届に必要事項を記入し、7日以内に役所へ提出する必要があります。

死亡届を提出すると、死体火葬許可証が交付されます。この許可証がないと遺体を火葬することができないので、死亡届はすみやかに提出する必要があるんですね。

死体火葬許可証は、火葬の際に火葬場に提出します。その後、埋葬許可証をもらうことができます。埋葬許可証は納骨の際に必要となる書類です。

火葬許可証をもらうのに火葬許可申請書が必要な自治体もあるので、申請窓口で確認を行いましょう。

なお、死亡届と火葬許可申請書の提出は葬儀社に代行してもらうこともできます。

また、死亡診断書は、保険金や遺族年金の請求に必要となるので、コピーを何枚か取っておくと安心です。

葬儀社の選定

葬儀社イメージ

既に葬儀社が決まっている場合は、葬儀社に連絡しましょう。

まだの場合は、見積もりを依頼します。可能であれば、3社くらいの葬儀社から見積もりを取ると比較検討ができるので、後悔しない納得のいく葬儀にすることができます。

依頼をする場合は、

  • 葬儀の形式(仏式、神式、キリスト教式など)をどうするか?
  • 葬儀の種類(一般葬、家族葬、一日葬、直葬など)はどうするか?
  • 予算はどのくらいか?

などを明確にしておきましょう。

病院で亡くなると霊安室に運ばれることが多いですが、長時間にわたって遺体を保管することはできません(だいだい2時間くらいが目安になります)。そのため、長時間経過すると、病院から遺体の搬送をお願いされることがあります。

葬儀社が決まっている場合は葬儀社指定の場所で安置することになるので、特に問題はありません。まだ決まっていない場合、病院から紹介された葬儀社経由で自宅まで搬送することになります。

その場合は「搬送だけお願いします」と明確に伝えるようにしてください。きちんと伝えないと、葬儀そのものを依頼する形になってしまいます。
もし、搬送時の対応が良ければ、その業者に葬儀もお願いするということも可能です。

自宅に搬送できない場合は、早急に葬儀社を決める必要があります。亡くなってから24時間は火葬できないという法律があるので、直接火葬場に運ぶことはできません。

各所への連絡

臨終に立ち会えなかった家族、親戚、故人と親しかった友人・知人、会社関係者などに訃報の連絡を行います。

すぐに知らせた方がいい人と、葬儀の日取りが決まってから連絡した方がいい人に分けておきましょう。

菩提寺がある場合は、早急に連絡を取るようにします。この場合、葬儀社を指定されることもあるので、葬儀社を決定する前に相談しておき、こちら側の希望を伝えておいた方が安心です。

葬儀社との打ち合わせ

葬儀社が決まったら、より良い葬儀にできるよう、担当者と綿密な打ち合わせを行います。その前に、喪主や世話係も決定しておきましょう。

この際、1人で立ち会わず、2人で打ち合わせを行うことをおすすめします。大切な人を亡くした状況で、1人では冷静な判断が行えない可能性があるためです。

葬儀の日程、式場、会葬人数、料理、会葬礼状、返礼品など、細かな内容を詰めていきます。

この際に「そちらにおまかせします」は禁句です。葬儀社に任せてしまうと、不必要な費用がかかることにもなりかねません。故人の遺志や遺族の要望があればしっかり伝えるようにしましょう。

最後に

臨終に直面して、動揺の中で葬儀社を決めるのは、なかなか大変なものがあります。時間も限られているので、冷静な判断が下せるかどうかはわかりません。

早めに葬儀社を決めておけば、大切な人が亡くなった後も、遺体の搬送から葬儀全般までをスムーズに行えるので、精神的な負担も少なくなります。

そのため、早めに葬儀社の選定を行っておくといざという時にも安心なんですね。

どの葬儀社を選べばいいかわからないという場合は、こちらのページで失敗しないポイントをまとめているので参考にしてみてください。