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「エンディングノートを書いてみようかな」

とお考えですか?

一昔前であれば、周りにそんな話しをしたら「縁起でもない」と一蹴されかねない状況でした。

しかし現代では、命について深く考えたり、生死に関わったりした時に、エンディングノートを残しておきたいと考える人が増えてきているんですね。

とはいえ、いざ書いてみようと思っても、何を書いていいかわからないというケースは多いかもしれません。

そこで、この記事では、エンディングノートの書き方解説として、おさえておきたい8項目についてお伝えしています。

「エンディングノートを書きたいけど、何を書けばいいかわからない」

という場合は、よかったら、参考にしてみてください。

エンディングノートとは?

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エンディングノートは、一昔前だと「こんなお葬式にしてほしい」という要望を書くことが多かったですが、現在はさまざまな要素を書き記すようになっています。

具体的には、『自分史』『家系』『医療』『介護』『財産』『葬儀』『供養』『メッセージ』です。

とはいえ、これら全てを書かなければいけないというわけではなく、何を書いてもOKです。
書きたくないことがあれば書かなくていいですし、もっと書きたいことがあればどんどん書き加えてもいいんですね。

決まったルールはないので、あなたの書きたいように書けるのもエンディングノートの魅力です。
自作のノートに自由に書いていいんですね。

エンディングノートを記すことで、自分の人生を振り返り、「これから何をしたいのか」「何をすべきなのか」が見えてくることがあります。

また、家族への強いメッセージにもなりますよね。
大切な家族を手助けすることができるのもエンディングノートの役割の一つです。

エンディングノートの書き方 基本8項目

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自分史

自分史とは、文字通りあなたの歴史です。

出生から学生時代、社会人時代、恋愛、結婚、家庭、子供のことなど何でも構いません。

自分の歴史を振り返ることで、

「そういえばこんなことがあったな」
「あの時はつらかったけど、よく頑張ったな」

など、いろいろな想いが交錯するのではないでしょうか。

そうすることで、忘れていたことを思い出したり、新たな気づきが生まれたりします。

書き方がわからないという場合は、年表を作成してみるのもいいですね。

学歴、職歴を書きだして、その時の気持ちを一言残しておくのもいいですし、子供が生まれた時の想いを記しておくのもいいでしょう。

後に家族が見た時、「こんな人生を歩んでいたんだ」と知ることができますし、その時その時の想いを記しておけば、「こんな気持ちだったんだ」と理解することができます。

自分史を作ることで、自身の人生を整理することができるでしょう。

家系

あなたを中心とした家系図を作っておくのもおすすめです。

家系図を作ることで、あなたと周りの関係性をより良く知ることができます。

パートナーがいて、子供がいて・・・というだけでなく、自分の親がいて、そのまた親がいて・・・というように、人と人とのつながりを感じることができるんですね。

自分一人でここまでやってこれたわけではなく、さまざまな人のつながりがあったからこそ今があると実感できるのではないでしょうか。

家系図を作るには、親類とも詳しい話を聞く必要があるので、新しい発見が生まれることもあるでしょう。今までになかったコミュニケーションが生まれるのも嬉しいですね。

医療

医療の項目には、あなたが終末期を迎えた時に、どのような治療を希望するのかを記しておきましょう。

延命治療、臓器移植、献体などについて、あなたの希望を書いておくと、家族の負担も減ります。
特に延命措置については、かなり難しい問題をはらんでいますよね。家族も悩むことになります。

エンディングノートに延命治療のことが書かれていれば、家族の悩みも減ることになるのではないでしょうか。

その他、現在治療中の病気、服用している薬などがあれば記しておきましょう。

介護

介護はお金も時間もかかります。

どのような介護を希望するのか、施設なのか、自宅なのか、誰に介護してもらいたいのか、書いておきましょう。

介護は家族を巻き込むことになるので、普段からある程度話をしておくのもいいですね。

1人で決められる問題ではないので難しい一面もありますが、健康なうちにあなたの希望をまとめておくようにしましょう。

財産

現在所持している預貯金、株式、土地などのプラスの財産はもちろん、借金などのマイナスの財産があれば、それらも書きだしておきましょう。

ただ、財産の項目はある意味書きづらい一面もあります。万が一、骨肉の争いになってしまっては、あまりに悲しいですよね。

遺産相続という観点で見ると、エンディングノートでは心許ないと感じられることがあるかもしれません。
その時は、遺言書を記しておくのがいいのではないでしょうか。

エンディングノートに法的拘束力はありませんが、遺言書には法的拘束力があるので、きちんとした形で残すなら遺言書がおすすめです。

遺言書の書き方については、以下のページで解説しています。

無効にしない遺言書の書き方、注意点は?

葬儀

エンディングノートで1つだけ必ず書かなければならない項目を挙げるとすれば、葬儀についてではないでしょうか。

葬儀はどんな人にも必ず訪れることなので、必要不可欠な項目といえそうです。

まずは、どんな葬儀にしたいのかを考えてみましょう。
「こんなことがあった」「あんなこともあった」と自分自身の人生を振り返り、その集大成としてどんな葬儀にしたいのか、思いを巡らすことは大切かもしれませんね。

具体的には、葬儀の種類(一般葬、家族葬、一日葬、直葬など)、葬儀の形式(仏式、神式、キリスト教式、無宗教式など)、葬儀にかかるお金について、葬儀に呼ぶ人、喪主についてなどを記しておきましょう。

その他にも、葬儀社や葬儀場の希望があれば書いてOKですし、もっと細かな希望を伝えてもいいですね。

たとえば、写真が趣味の場合はこれまでに撮った選りすぐりの何枚かを飾ってもらったり、好きなアーティストがいる場合はBGMとして流してもらったり。
あなたらしい葬儀にするための要望があれば、遠慮せずに書いておきましょう。

お葬式をどのような内容にするかは、残された家族にとっても悩ましい問題です。

本人の希望がエンディングノートでわかれば、それだけ家族の精神的負担が減り、そしてつながりや絆を感じられる、安らかな葬儀にすることができるのではないでしょうか。

供養

供養のことは、お墓のことと言い換えることもできます。

代々伝わるお墓があればそこに入りたいのか、永代供養墓に埋葬してほしいのか、はたまたお墓には入りたくないので散骨してほしいのかなど、あなたの希望を伝える必要があります。

しかし、ここで問題になるのは、供養をするのは残された家族だということです。

もしも、散骨をしてお墓を作らない選択をした場合、家族がお墓に手を合わせる機会は永遠に失われることになります。
この場合、残された家族の心が不安定になることが懸念されてしまうんですね。

そのため、お墓についてどうするかは、家族と話し合ってみることも大切ではないでしょうか。

メッセージ

「メッセージを残すなんて恥ずかしい」と思われることがあるかもしれませんが、大切な人を亡くして残された家族は、やはり寂しい気持ちを抱えてますし、心にぽっかりと穴が空いた状態になってしまいます。

家族がこれからの人生を元気に生きていくためにも、あなたのメッセージはとても大切なのではないかなと思います。

家族へ伝えたいこと。

それは人それぞれ違ってくると思いますが、人生を共にしてきた家族に伝えたい、あなただけのメッセージは必ずあるのだと思います。

感謝の気持ちであったり、愛情を伝える言葉であったり、励ましの言葉であったり・・・

あなたなりの最上のメッセージを残すことができたら、家族も嬉しいですし、これからの人生を生きていくエネルギーになるのではないかなと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

エンディングノートにはこれといった決まりはないので、自由に書くことができるのはありがたいですね。

今では、市販のエンディングノートも多数販売されているので、そういったものを参考にするのもいいと思います。

最初のうちは、書こうと思っても何も書けないということがあるかもしれません。

そんな時は本番と考えず、メモを書き殴るつもりでとりあえず書いてみるというのもいいかもしれません。

また、エンディングノートは1回書いて終わりということでもなく、何回書き直してもOKです。
時間が経って気持ちや考えが変わることもありますし、ひとまず気楽に書いてみるのがいいかもしれませんね。

思い立ったら吉日。今すぐにでも楽しく書いてみましょう。